bebeの母香港現る その4「本場香港の飲茶」の時間です。朝のお粥はあんなザマだったので飲茶はまともだろうと信じた私が馬鹿 だった。 ABロードで見たあの紹介写真にはちゃんとした点心が載っていたのだが、 見事に裏切られた。 あまり地元の人も足を踏み入れないであろう、ビルの中にズラズラと 入って行き、そこに茶楼はあった。 店の中に入るとまたしても別のツアー団体客がすでに食べている。 今朝ほどの茶楼よりあまり広くないその茶楼だからか意外に混んではいた。 さっきまでお客が座っていたであろうテーブルをウエイトレスが 片付け、私達の為にテーブルセットをしている。そこには、新しいテーブルクロスが掛けられ茶碗が並び始めた。 これはパフォーマンスなのだろうか?まぁ、香港人は雑なので 茶碗やお皿が欠けているのはしばしば見かけるのだが、このウエイトレス、 テーブルの端から端へ思いっきりガチャンッと投げつけているではないか! その作業を見ていた日本人ツアー客であるが「おお~~」と歓声を あげている。 まぁ、思いっきり投げた皿がテーブルの端でしっかりと納まっているのには 感銘を受けたが、それにしても大げさすぎる。 さて、問題の飲茶なのだが、座って間もなく運ばれてきた。 一人一人に一つの蒸篭(せいろ)が配られる。そこにはなんと! なんと!申し訳なさそうに焼売・蝦餃・饅頭が乗っているだけである!!! お前達は一つの蒸篭に詰め込まれてるのか? 思いっきり愕然とした。こんな、こんなことってあっていいのか!? 飲茶ってよぉ、もうちょっとゆったりとした感じじゃないのか? なぁ、お前達・・しかも美味しくないよ・・・ 点心に加え、炒飯、心菜(レタス)の油菜が運ばれてきた。 普通、蠣油(=オイスターソース)がかかっているよなぁ?←(すかさす頼んだ) ツアー客にはもったいなくてそんなこともしないのか? まるで、牛が主人に餌もらって食ってるみたいだぞ?とまたしても 嫌気がさしてきた。 こんなツアーであったなら母をツアーに参加させるべきではなかったと 自己嫌悪にも陥った。 隣のテーブルではまたしても気の利いた店員が急須にお湯を注いでくれないか、と待つばかりであった・・・ こんな物を楽しみに来たのではない私達は午後のツアーをキャンセルして 自分達の足で歩く事を決めた。 丁度、チムトンだったのでプラムナードを歩きながら家に向かおうと ツアーバスを降りた。まるで水を得た魚のように、ようやく母を楽しませることが出来ると思うとワクワクした。 ツアーバスに乗っていればまともに香港の土地を踏む事ができないのだ。 兎に角、私は母を連れて、母が初めて訪れる香港の家に向かった。 (続く) |